いっきょに夏の反動がやってきた九月だった。
それは夏ばて。と
彼らは呼ぶけれど。
十四日の夜に酒を飲んでいると、とつぜん
それはやってきた。
それからは
私はつきあい方を忘れた
夏の落とし物が届けられ、
呼び出され。
砂浜のコカ・コーラのかけらで、踵を
切った(暗喩)。
波を見ることも、雲を見ることも、私は九月ではなかった。
十月の河口では、沙魚釣りの男たちが影
になって
しなやかに竿を
振りつづける。鳥の影
部屋を覆われて、残り者の
生活を送る。
私はつきあい方、
砂浜のコカ・コーラ、
風邪と、
ガラスコップにうつった鳥の口に。
十月は残っているのだけれど
PR